在宅ワークの職種として人気があるテープ起こしですが、そのうちなくなる仕事なんじゃないの?と疑問を持つ人も少なくありません。
それもそのはず。音声認識ソフトの性能はどんどん上がっており、今やSiriやアレクサなどのAIが当たり前のように生活に取り入れられていますよね。
しかし、テープ起こしを1年経験した私から言わせてもらうと、テープ起こしは「まだまだ需要のある仕事」です。
この記事では、テープ起こしの仕事が近いうちになくならない理由を解説します。
テープ起こしは、簡単にAIに取って代わられるような仕事ではありません。
プロの技術が求められる職人技です!
テープ起こしの仕事がなくならない理由
テープ起こしを1年やった私の経験からいうと、テープ起こしは当分なくならない仕事です。
理由は、多種多様な音声にAIの文字起こし技術が追いついていないから。
テープ起こしが必要になるシチュエーションは会議・教室での授業・家族の話し合いなど多岐にわたります。
話者も老若男女・方言を話す人・話すのが早い人…とさまざまなタイプがいます。
Siriやアレクサが人の声を認識できるのは「はっきりしゃべっている」ことが前提ですが、テープ起こしの音源はそうもいきません。
実は、すでに自動で文字起こししてくれるボイスレコーダーも存在します。…が、口コミを見ると精度は実用レベルではないようです。
今の音声認識ソフトは、多くの人がイメージするほど高性能ではないというわけですね。
文字起こし機能つきテープレコーダー
最近ではyoutubeの字幕作成も大きな需要があり、テープ起こしの市場は決して縮小しているわけではありません。
稼いでいるYoutuberは大体文字起こしを外注してるよ!
AIが文字に起こせない音声の特徴
AIが文字に起こせない音声とは、具体的に次のようなものです。
- 雑音が多い
- 話者が大勢いる
- 方言で話している
- 造語や専門用語が出てくる
- 使い分けの難しい同音異義語が出てくる
- 感情にまかせて話している
私がテープ起こしの仕事で実際に出会った例です。
音声認識ソフトだけでなく、録音機材のほうも進化していくんじゃないの?と思われた方もいることでしょう。
しかし、録音機材の技術が上がっても解決できるのは雑音を取り除くぐらいで、②〜⑥に関してはまだまだ人の耳に頼る必要があります。
雑音が多い
テープ起こし音源の多くは、雑音が入る環境で録音されています。
- 教室で子どもが騒いでいる
- 会議中に車の走行音が入る
- カフェでBGMが流れている
録音をしているのは素人が多いので、安い機材で録音したそのままの音源がテープ起こし会社に提出されるのです。
話者が大勢いる
話者が複数いる場合、テープ起こしでは聞き分けることが求められます。
男性ばかり10人以上という場合もあり、AIがわずかなトーンの違いを聞き分けることは不可能です。
方言で話している
方言独特のイントネーションや単語をAIが聞き取ることは難しいです。
私が担当した案件では、沖縄のおじいちゃんへのインタビューがありました。
年配の方の方言はかなり聞き取りづらく、大苦戦…
造語や専門用語が出てくる
- 会社スローガンとして掲げている造語
- 地方の民話に出てくる地名・人名
- 最新トレンドに関する単語
これらの造語・専門用語全てをAIにあらかじめ登録しておくのは無理があります。
使い分けの難しい同音異義語がでてくる
音声を聞いて同音異義語を使い分けるには、前後の文脈を考える必要がありますよね。
- 意思・意志
- 大群・大軍
- 重症・重傷
AIにとって、話の微妙なニュアンスを理解し同音異義語を使い分けるのは難しいことです。
感情にまかせて話している
テープ起こしの音源には、裁判や内部告発に使うと思われるものもあります。
こっそり録音された音源の場合、話者は聞き取れることを前提としてしゃべっていません。
怒りにまかせて怒鳴っていることや泣きながら話していることがあり、人の耳でないと聞き取るのは難しいです。
テープ起こしはまだまだ需要がある仕事
テープ起こしの技能は、他の仕事に活かしづらいという意味では「つぶしが効かない」といえるかもしれません。
それでも、テープ起こしはプロの仕事が求められる職人技。
技術が発展してきているとはいえ、簡単にAIに奪われるような仕事ではありません。
テープ起こし一本で食べていくのは厳しい道のりですが、主婦の在宅ワークとしては悪くない仕事です。
実際、今でも複数のテープ起こし会社がテープ起こしライターの求人を出していますよ。
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